「基礎控除の見直し」でどう変わる?

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    2017年度の税制改正に向け「基礎控除の見直し」も検討されています。

     

    基礎控除とは、全ての納税者に対して一律38万円を所得から控除する制度です。

    「ということはまた納税額が増えるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

     

    実際のところ納税額が増えるかどうかは微妙なところです。

     

    消費税が増税されたときはほとんどの方の納税額が増加しました。

    配偶者控除の廃止も税負担の増加が予想されます。

    しかしこの「基礎控除の見直し」の目的は、高所得者の税負担の軽減を改めるためのものであるため、納税額が増えるかどうかは一概には言えません。

     

    現在の基礎控除は、所得の高い低いに関係なく納税者全てにおいて38万円が所得から控除されます。

    一方、所得税は所得金額に応じて高くなる累進課税制度となっているため、税率が5%〜45%と幅広くなっています。

    ですので、同じ38万円の所得控除でも、所得税額に与える影響は19千円〜171千円の開きがあるのです。

     

    ● 基礎控除がある場合とない場合の所得税額の比較

        所得が190万円の場合 所得が300万円の場合 所得が500万円の場合
    基礎控除あり 76,000円 164,500円 496,500円
    基礎控除なし 95,000円 202,500円 572,500円
    差 額 19,000円 38,000円 76,000円

     

    上の表からもわかるように、所得が多い人ほど基礎控除による減税の影響が大きいのです。

    これを改善するために「基礎控除の見直し」が検討されています。

     

    ここで気になるのがその代替案です。

    所得控除ではなく、税額控除を適用して、納税額から一定の税額を直接控除する案や、所得制限を設けるなど、低所得者の税負担を軽減する一方で、高所得者にその分負担を求める案も出ているようです。

     

    国としては税収を増やしていかなくてはいけません。かといって、低所得者からもその税収を増やしていくことには大きな批判が集まるでしょう。

    そこで浮上したのが、高所得者の負担増なのです。

     

    冒頭でもお話しましたが、この「基礎控除の見直し」によって納税額が増えるのかどうかは微妙なところです。

    もし現段階の案が適用されれば、税負担の増減は所得金額によって変わってきます

     

    どのような代替案が出てくるかはわかりませんが、おそらく高所得者の負担増は避けられないでしょう。

     

     

    今回は所得税に関するお話でしたが、ちょっと目線を変えて法人税はどうなっているのか見てみましょう。

     

    法人税率は徐々に下がりつつあります。これは企業の積極的な設備投資や人員確保などを促し、企業成績を上げてもらう狙いもあるようです。

    企業成績が上がれば従業員の給料に還元され、個人消費を後押しすることになるでしょう。

     

    しかし、消費税の増税や各種控除の廃止、将来の不安など、個人消費を抑制せざるを得ない状況の中、個人消費の増加は難しいのではないでしょうか。

     

    これではいくら企業成績が上がって給料が増えても、最終目的の「個人消費の増加」につながりません。

     

    個人の税金と企業の税金、加えて各種社会保険など、どちらが有利でどちらが不利といったように、そのバランスを平等に保つのは難しいのかもしれません。

     


    配偶者控除が廃止に?その影響は?

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      JUGEMテーマ:税金と確定申告

      今、税制度が大きく変わろうとしています。それは「配偶者控除の廃止」です。

       

      この配偶者控除は所得控除の一つですが、控除額は年間38万円となっています。

      配偶者控除とは、納税者に年間合計所得金額が38万円以下の配偶者がいる場合に所得控除を受けることができます。

      年間合計所得金額が38万円以下になるケースは、給与収入のみの方の場合ではその収入が103万円以下の場合となります。

       

       (給与収入103万円−給与所得控除65万円=所得金額38万円)

       

      では、税額でどのくらい影響があるかというと、サラリーマンで年収360万円〜530万円くらいの方であれば所得税が年間38千円ほど減額されます。

      しかし、税金は所得税だけではありません。住民税にも影響してきます。

      住民税の配偶者控除額は33万円です。住民税は一律10%ですので、年間33千円の減額となり、所得税と合わせて年間71千円の減額となります。

      この71千円の減額となる配偶者控除の廃止が議論されているのです。

       

      これは、いわゆる「103万円の壁」を無くそうという判断のようですが、家計に与える影響は大きいでしょう。

       

      その代わり、「夫婦控除」という新たな控除制度が検討されていますが、その控除内容はまだ未定であり、おそらく今より控除額が多くなることは考えにくいでしょう。

       

      早ければ20171月から施行の可能性もありますが、そもそもなぜ配偶者控除が廃止の方向へ向かうのか。

      政府の狙いとしては「女性の勤務意欲の向上」があるようです。

      今まで年収103万円以下になるよう勤務調整していた女性が、時間を気にせず働きたいだけ働けるようになり、その活躍の場を広げることができる、女性の社会進出を促す、そんな期待も込められているようです。

       

      一方、子育て世代の方にとっては痛手になるかもしれません。

      小さなお子さんがいらっしゃる方はフルタイムで働くのは容易ではありません。

      16歳未満の扶養控除が廃止され、更に配偶者控除まで廃止となれば、税負担の更なる増加は避けられません。

       

      所得税については累進課税制度が適用されています。

      これは、高所得者の税負担が多くなるようになっていますが、「所得控除」は、低所得者よりも高所得者の方がその制度の恩恵を受けやすい傾向にあります。

      この辺り、矛盾しているように感じられる方もいらっしゃるでしょう。

       

      「全員が課税負担を平等に」というのは難しいかもしれません。

      自分だけが損をしていると思う方もいるでしょう。

      しかし、周りを妬んだり「誰かが助けてくれる」と思うのではなく、自分が今できることを計画立て、実行することで税負担の増加にも負けない安定した将来につながるのではないでしょうか。


      資金繰り〜資金管理の必要性〜

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        JUGEMテーマ:経営

         

        経営を行う上では「資金管理」が必要になってきます。

         

        多くの経営者は「そんなの常識」と思われるかもしれませんが、

        中にはこの管理がズサンな経営者もいます。

         

        「利益が出ているのにお金がない」といった声を聞くことがあります。

        決算書や月次試算表を見ると確かに利益が出ています。

         

        しかし、資金繰りの観点からみると明らかにマイナスになっています。

         

        その原因としてまず挙げられるのが借入金の返済です。

         

        これは、借りたものを返すという負債の減少にすぎませんので、

        元本返済に用いた支出は利益を表す損益計算書には計上されません。

        支払った利息のみが費用として計上されます。

         

        具体的に数字を使って見てみます。

         

         例)売上高100万円、仕入高90万円、元本返済10万円、支払利息3万円

         

         ・損益計算書上

          100万円 ― 90万円 ― 3万円 = 7万円

          (売上高)  (仕入高) (支払利息) (利益)

         

         ・資金繰り

          100万円 ― 90万円 ― 3万円 ― 10万円 = 3万円

          (売上高)  (仕入高) (支払利息) (元本返済) (現金収支)

         

        上記のように、損益計算書上は7万円の利益が出ているので、この7万円に対して税金が課せられます。

         

        一方、資金繰りでは現金収支がマイナス3万円となり、更に税金分も足りません。

        これが「利益が出ているのにお金がない」原因の一つとなります。

         

        次に挙げられるのが、金銭債務(買掛金や支払手形など)の減少

        又は金銭債権(売掛金や受取手形など)が増加していることです。

         

        現金商売をされている方は問題ありませんが、

        多くの方が信用取引の元で事業をされているため、

        売上(収益)の計上時期とその収益が実際に現金化される時期に誤差が生じてしまいます。

         

        そのため、利益が出ているのにその裏付けとなる現金の入金がまだ先のため、直近の支払いができないという悪循環が発生してしまいます。

         

        この他に、例外的ですが経営者が私的に会社のお金を使ってしまっていることも考えられます。

         

        規模の小さな企業においては、事務関係も全て経営者が賄っているケースも多くあります。

         

        そのような場合、自分の給与と会社のお金を別管理する意識が薄くなり、必要に応じて会社からお金をもらうという、公私混同状態になってしまいます。

         

        そうすると、給与の設定額以上に会社から経営者にお金が流れてしまうことも多々あります。

        その超えた部分は会社が経営者に対する「貸付」となり、損益計算書には経費として計上されません。

         

        これも「利益が出ているのにお金がない」原因の一つとなっているわけです。

         

        このように、資金管理をおろそかにしていると、気付いた時には支払いができなくなり、

        最終的には『黒字倒産』となってしまう可能性も十分に考えられます。

         

        こうした最悪の状況を招かないためにも、月次試算表だけではなく、翌月以降の資金繰り表も併用して管理することが必要です。


        「法人」と「個人事業」の違い

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          JUGEMテーマ:経営

          新たに事業を始める場合や、個人事業から法人への変更(法人成り)、法人から個人事業への変更を検討されている方は、法人と個人事業とどちらが有利なのか悩むところだと思います。

           

          何を重視するか、どこに重要ポイントを置くか、その判断材料で状況が変わってきますので、どちらが有利とは一概には言えません。

           

          そこで、法人化によるメリット・デメリットを挙げてみましたので、この内容を現状に当てはめて考えてみてください。

           

          法人のメリット

          ・社外的信頼が高まる。

          ・家族に給与を支払うことができる。

          (個人事業の場合、専従者でなければ給与を支払うことができない)

          ・代表者も給与所得者になるため、給与所得控除の恩恵が受けられる。

          ・法人名義で契約した役員、従業員の生命保険等を会社の経費に計上することができる。

          ・車やクレジットカードなど、法人名義にすることで会社の経費に計上することができる。

          (明らかに私用なものは除外)

          ・個人事業で消費税課税事業者の場合、法人化にすることで、原則2年間免税事業者となる。

          (資本金1千万円未満に限るが、特定期間の売上判定により例外もある)

           

          法人のデメリット

          ・法人の設立登記にコストがかかる。

          ・決算、申告料の増加。

          ・社会保険の強制加入。

          (個人事業の場合、労働者が5人未満であれば強制加入とはなりません)

          ・利益が出なくても毎年税金(均等割り)が発生する。

          ・会社のお金を私的に使用できない。

           

          以上、このようなメリット・デメリットが考えられます。

           

          一般的に収入が多い場合は税金面で見れば法人の方が有利になります。

          しかし、社会保険に加入していない個人事業が法人成りすることで、社会保険料の負担が増加してしまいます。

           

          また、法人成りすることで2年間消費税の免税事業者になれるのは、目先のことだけ見れば大きなメリットになるかもしれません。

          しかし、長い目で見れば個人事業の方が有利になるケースもあります。

           

          法人設立の目的が明確である場合は問題ありませんが、

          現時点で悩まれている方、特に税金や保険料などで有利不利を判断しようとしている方は、

          自分の給与の設定額も慎重に行わなければいけません。

           

          法人の場合、個人事業みたいに余ったお金(=利益)を自由に使うことはできません。

          それを見越して給与金額を多めに設定しても、その分、社会保険料の負担が増加してしまいます。

           

          このように、状況によって有利不利の判断が変わってきますので、

          色々なパターンを想定してシミュレーションをしておかなければいけません。



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