フリーランスの経理に必要な帳簿

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    以前、フリーランス美容師についてお話しましたが、当然フリーランスというスタイルは美容師に限ったことではありません。

     

    雇用関係はなく、11件業務委託などの契約を交わして仕事を受注するスタイルがフリーランスと呼ばれていますが、このスタイルで働く方が増えており、実際に私の周りにも何名かいらっしゃいます。

     

    そんな中よく受ける質問が「申告はどうすればいいのか」です。

    フリーランスとして活動を始めたはいいものの、申告に関することまでは全くの無知という方も少なくありません。

     

    そこで今回は、フリーランスの申告に必要な最低限の帳簿についてお話したいと思います。

     

     

    ■最低限の必要帳簿

     

    現預金の動き

    まず基となるのが現金出納帳や預金通帳など、現預金の動きがわかる資料です。

    現金出納帳については備えていないという方も多いようですが、最低限領収書やレシートの保管は必要になります。

    預金通帳については、振込入金や経費の支払いを確認するために必要となりますが、事業用の口座があればベストです。

    無ければ生活用に使用している口座でもかまいませんが、生活用と事業用とがわかるようにしておく必要があります。

     

    売上管理表

    ここでは売上管理表と挙げましたが、売上がわかる資料であれば十分です。

    例えば、自分が発行する請求書の控えや領収書の控えでもかまいません。

    大切なのは漏れなく売上が把握されていることです

    日々の売上金額をエクセルやノートに記録しておく方法でも十分です。

     

    仕入経費管理表

    ここでも管理表と挙げましたが、売上と同様、漏れなく仕入や経費の支払いが把握できればいいのです。

    仕入先の請求書や領収書、レシートの保管、領収書がでない経費についてはメモを残しておくようにしましょう。

     

    基本的に上記の3つさえ押さえておけば事業所得の集計をすることができ、損益計算書や収支内訳書を作成することができます。

     

    しかし、青色申告を選択して65万円の所得控除の適用を受ける場合はこれだけでは足りません。

    複式簿記による帳簿管理が必要となり、貸借対照表の作成が必要になります。

    これを作成するためにはある程度の簿記知識が必要になり、会計ソフトへの入力が必要になるケースがほとんどです。

     

     

    ■その他注意点

     

    必要帳簿を簡単に挙げましたが、その他に注意しなければいけない点もありますのでここで何点か紹介したいと思います。

     

    各種届出書

    フリーランスは事業所得になりますので開業届が必要になります。

    事業を開始してから1ヶ月以内に提出が必要となりますが、期限を過ぎても特に罰則があるわけではありませんのでまだ未提出の方は早々に提出しましょう。

     

    しかし、青色申告を選択される方は、その適用しようとする年の315日まで(316日以後に開始した場合は開始した日から2ヶ月以内)に青色申告承認申請書の提出が必要です。

     

    前職源泉徴収票

    確定申告はその年の所得の合計で計算しますので、年の途中まで給与所得があった方は前職の源泉徴収が必要となります。

     

    在庫計上

    商品の販売をされている方は年末時点の在庫金額の把握が必要です。

     

    所得控除

    給与所得があった方は勤務先で社会保険に加入されていたと思いますが、フリーランスの方はご自身で国民健康保険や国民年金を納めなければいけません。

    これらの納付額は所得から控除することができます。

    また、今まで勤務先で年末調整の際に提出していた生命保険料控除証明書等も確定申告時に控除することになります。

     

    その他の経費計上

    ご自宅で作業されている方は光熱費の一部を事業経費として計上することができます。

    また、携帯電話料金や車両維持費についても一部を事業経費に計上することができます。

     


     

    基本的に取引の裏付けとなる資料があれば、あとはそれらを集計することで事業所得を計算することができ、そこから所得控除分を差し引いて税金を計算することができます。

    集計が終わっている段階であれば、自治体によってはその各自治体が主催する無料納税相談会などで申告書を作成することもできます。

     

    しかし、青色申告の65万円控除や節税をお考えの方は一度専門家に相談された方がいいかもしれません。

     

     

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    税務調査の内容と心構え

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      税務調査と聞いて「ドキッ」とされる方は多いのではないでしょうか。

      やましいことがなくてもなぜか不安に感じてしまうものです。

       

      そこで、今回は税務調査についてお話させていただきます。

       

      ■税務調査とは

      そもそも税務調査とは、正しく記帳・申告されているかどうかを調査することであり、誤りがあればそれを指導することを目的としています。

       

      しかし、それは表向きで、やはり追徴課税を目的にしているのかもしれません。

      それが調査員の仕事ですから・・・。

      実際、売上の計上漏れを指摘することがあっても経費の計上漏れを指摘することはほとんど聞いたことがありません。

       

      ■税務調査の対象となるパターン

      税務調査の対象となるパターンはいくつかあります。

       

      あらかじめ情報を掴んでいる

      税務署があらかじめ情報を掴んでいるケースがありますが、この場合高い確率で修正申告の可能性があります。

       

      定期的な調査

      5年に1回など、定期的に調査が行われることがあります。

      しかし、売上の計上漏れや悪質な不正があった場合は3年に1回とその周期が短くなります。

      一方で十数年調査が行われていないところもあるようです。

       

      その他の要素

      ・急激な売上の増加

      ・土地建物の購入、多額の設備投資

      ・多額の退職金の支給

      ・消費税の還付請求

       

      ■主な調査内容

      業種や形態によって様々ですが、一般的に調査されやすいものは以下の項目です。

       

      現金出納帳

      現金出納帳は基本中の基本で、この現金出納帳があるという前提での調査になります。

       

      売上計上時期

      期末前後の売上で計上時期にズレがないか、また、請求の締め日後の売上計上状況の確認。

       

      棚卸し

      在庫の計上漏れがないか、また、その計上方法。

       

      給与関係

      扶養控除申告者、保険料・配偶者特別控除申告書が完備されているか、また、源泉所得税の計算内容。

       

      印紙

      契約書や領収証に印紙が貼られているかどうか。

       

      議事録

      株主総会や取締役会の決定事項については議事録が存在するかどうか。

       

      ■税務調査の心構え

      冒頭でもお話しましたが、調査員は追徴課税を目的としているかもしれません。

      そのため、怪しいものには疑いの目で見てきます。

      質問内容によっては、あたかもそれが「不正である」というような対応をしてくることもあるかもしれせん。

       

      ここで肝心なのは、「全て自社で処理している」ということです。

      処理に至るまでは色々な事情や経緯があり、それは自社でしか把握することができません。

      一方調査員は、会社の概要などは把握していても、このような事情や経緯を把握しているわけではありません。

      交渉事では、知らない者より知っている者の方が有利な立場に置かれます。

      税務調査においても、知っている自社の方が有利な立場にあるのです。

       

      調査員から指摘を受けたからといって何でもかんでも素直に応じる必要はありません。

      それが不正な処理でない限り、事情や経緯を説明・立証できれば正しい処理だと認めてもらえます。

      ですので、税務調査には毅然とした態度で対応しましょう。

       

      また、わからない質問についてはその場で答える必要もありません。

      「わかりません」という返答だと、「相手に怪しまれるのでは?」と思うかもしれませんが、

      ヘタに説明しようとするほうがかえって怪しまれます。

      「後日調べて返答します」でいいのです。

       

      とは言っても、多少不安もあるでしょう。

      その不安を取り除くためにも、普段から適正な処理と証拠資料の保存を心掛けることが必要です。


      金融機関は決算書のここを見る

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        金融機関に融資をお願いする際、決算書試算表の提示を求められます。

        また、既に融資が実行されている企業は金融機関に毎年決算書の提出、場合によっては数ヶ月おきに試算表を提出していることでしょう。

         

        一体、金融機関は決算書や試算表のどこを見ているのでしょうか。

         

        ここではそのポイントとなるであろうところをお話させていただきます。

         

        経常利益

        利益が出ているかどうかは一番気になるところであり、基本となります。

        損益計算書上は最終的数値が「当期純損益」で表示されていますが、まずは突発的な損益(特別利益・特別損失)を除外した経常的な経営状況を見ます

         

        現金

        実際の手元の現金残高はともかく、決算書上の現金残高が不自然に多いと経費の漏れなどが疑われ、結果的にずさんな管理が疑われます

        決算書の数値が疑わしい場合、金融機関は融資を渋るでしょう。

         

        棚卸(在庫)

        数値の改ざんで最も多いのが在庫の過大計上です。

        売上が減少して損失額が多くなり、このまま金融機関に決算書を出すのはまずいと思い、安易に在庫を増やしているところもあるでしょう。

        しかし、売上が減少しているのに在庫が増えている状況は不自然であり、金融機関もその辺りを見抜く力は持っています。

         

        売掛金

        棚卸と同様、決算数値を良くするために架空の売上がないかを確認します。

        架空の売上は当然入金がありませんので、売掛金残高は残ったままです。

        売上が減少しているのに売掛金が増えているのも不自然です

         

        役員貸付金

        役員貸付金の増加理由は色々ありますが、金融機関はいい顔はしないでしょう。

        会社で融資を受けた資金が役員に流れていると思われてしまい、融資も難しくなる可能性があります。

         

        前渡金や仮払金

        上記で挙げた資産を前渡金や仮払金に計上している可能性を見ます。

        勘定科目内訳書もチェックされるでしょう。

         

        純資産額

        純資産額とは資産から負債を差し引いた金額です。

        この金額がマイナスの場合、資本金を食い潰していることになり、債務超過の状態であることを示します。

        こうなると融資は難しくなるでしょう。

         

        法人税申告書別表十六

        この別表十六には減価償却に関する事項が記載されていますが、そこには「償却不足額」も記載されています。

        法人の減価償却費の計上は任意ですので、利益が出ないときは限度額までフル償却しなくても税法上問題ありません。

        しかし、金融機関はフル償却した状態で判断するため、金融機関対策で償却額を調整してもあまり意味がないようです

         

        役員借入金

        役員借入金は今まで挙げた科目とは少し違い、融資をお願いする側にとって有利な判断材料となります。

        通常、借入金は負債項目に該当しますが、役員が会社に投入している役員借入金は純資産額として見てくれるのです

         


         

        このように、金融機関がポイントとしているところはいくつかあり、更に前期や前々期と

        比較してどのように推移しているかもポイントとしています。

         

        また、債務超過の状態で2期連続のマイナスは融資がかなり難しくなります。

        この状態で融資をお願いする際、「何年で債務超過から脱却し、黒字に転換する」などをまとめた経営改善計画書が必要になります。

         

        かと言って、融資を受けやすくするために数値を改ざんするのは得策ではありません。

        後々に帳尻が合わなくなり、更なる改ざんが必要になるでしょう。

        そうなってしまっては実際の経営状況の把握が困難になり、本来利益を出すための事業活動がお金を借りるための活動になってしまいます。

         

        そうならないために、金融機関や顧問税理士とよく相談して融資の交渉を行いましょう。

         

         

        【関連記事】

        ・「役員貸付金」が税務署や銀行に与える影響とは?


        二重計上が起きてしまう原因

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          自社で会計ソフトに仕訳を入力されているところも多いようですが、その入力内容にミスがあることもあります。

           

          そんな中で目立つのが二重計上、つまり同じ取引仕訳を二度入力してしまうことが多いようです

           

          その二重計上のパターンと原因、対策方法を見ていきましょう。

           

          振込または引落の際の処理

          経費の振り込みの際に現金ではなく口座から行う場合、手元には振込依頼書などが残りますが、その振込依頼書の処理を「現金払い」としてしまうことがあります。

          通帳取引を入力する際も、口座から振り込みをしていますのでこの取引が印字されており、これも経費の支払として処理してしまうのです。

           

          また、口座からの引き落としで領収書をもらうこともありますが、この領収書の処理を「現金払い」とし、通帳取引についても経費の支払として処理してしまうため、同じ経費の支払いが2度入力されてしまうのです。

           

          なぜこのような処理をしてしまうのでしょうか。

          それは、現金出納帳の管理がされていないのが原因です。

          このような二重計上は、毎日現金出納帳の残高と実際残高の照合を行っていれば防ぐことはできるのです。

           

          <参考> 現金出納帳の必要性

           

          カード払い

          これも上記,汎韻犬茲Δ法▲ードで支払いした際に受け取る明細を「現金払い」で計上し、引き落としされた際も経費の支払として処理してしまうのです。

           

          これも現金出納帳と実際残高の管理がされていれば防ぐことができます。

           

          現金売上

          売上に対する入金が掛けや手形など後日になる場合、売上計上時には一旦売掛金として計上するケースが多いと思います。

          実際に入金があった際は売掛金(または受取手形)の回収として処理することになりますが、現金で回収を行った際に「売上」としてしまうことがあります。

          これでは売上の二重計上となってしまいます。

           

          逆に、売上の計上がされていないにもかかわらず、売掛金の回収として処理してしまうことも考えられます。

          これは二重計上ではなく売上の計上漏れです。

           

          これらの原因は、売上の計上基準がバラバラで、さらに売掛金の残高の管理がされていないためにこのような二重計上や計上漏れが発生するのです。

          これを防ぐためには、売上帳や売掛金管理表などで売上の管理と売掛金の残高管理が必要です。

           

          <参考> あなたの会社の「売掛金」はしっかり管理されていますか?

           

          未払計上の支払いを経費計上

          例えば消耗品を購入したとします。

          その支払いは翌月のため、購入時には「未払金」として経費計上しましたが、翌月の支払時にも経費として計上してしまうことが考えられます。

           

          これは経費の二重計上となります。

          このケースでは翌月の支払いですのでこのような処理は考えにくいかもしれませんが、支払周期が長く、さらに未払計上する項目が多くなれば一つ一つの支払いが未払い分の支払いなのかどうか判断が付きにくくなります。

           

          これを防ぐためには、ある一定のルールを設けて未払計上する項目とそうでない項目に分け、さらに上記売掛金同様、未払金の残高管理をする必要があります。


           

          この他にも二重計上となってしまうケースはありますが、基本的に現金や売掛金など、貸借対照表項目の残高がしっかり管理されていればこのような二重計上は防ぐことができるのです。

           

          その辺りの管理をおろそかにしてしまうと二重計上の発生の原因となってしまい、正確な財務諸表の作成ができません。

          最悪の場合、その財務諸表を基にした経営判断が誤ってしまう可能性もあります

           

          そうならないためにも、普段から各科目の残高管理は徹底しておきましょう。


          この経費、どの勘定科目を使えばいいの?

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            経理を担当されている方、

            どの勘定科目を使っていいのか迷ってしまうことはないでしょうか。

             

            例えば「ガソリン代」はどのように処理していますか?

            この回答としては「車両維持費」「燃料費」「旅費交通費」など、その会社によって様々だと思いますが、どれも間違いではありません

            中には「雑費」で処理しているところもあるでしょう。

            当然これも間違いではないのです。

            インターネットで「ガソリン代の勘定科目は?」と検索してもおそらく明確な答えはないでしょう。

            なぜなら、その会社のルールに従って処理していれば問題ないからです。

             

            「どの勘定科目を使っても経費は経費でしょ」という方もいらっしゃいますが、確かに否定はできません。

             

            しかし、気を付けなければいけない点もいくつかありますので、ここではその辺りについてお話します。

             

            交際費

            例えば、祝儀1万円の経費をどの勘定科目で処理するかです。

            基本的には社内関係者に対するものは福利厚生費、社外関係者に対するものは交際費として処理しますが、その支払先を確認せずに何でもかんでも交際費として処理したらどうなるでしょう。

             

            資本金が1億円以下の法人の場合、「定額控除限度額」を超える部分は損金不算入となります

             <定額控除限度額>

              800万円×その事業年度の月数÷12

             

            つまり、何でもかんでも交際費として処理してしまい、定額控除限度額を超えてしまった場合はその超えた部分は損金として認められなくなるのです。

             

            また、融資を受けている金融機関からは、多額の交際費について指摘を受けることもありますので、支払先をしっかり確認し、適切な勘定科目で処理することが望ましいです。

             

            軽油税

            冒頭の例でガソリン代について触れましたが、実はこのガソリン代も注意すべき点があります。

            それは「軽油」の処理です。

             

            軽油には「軽油取引税」が含まれており、この軽油取引税は課税仕入に該当しません

            そのため、そのまま「車両維持費」や「燃料費」、「旅費交通費」などで安易に処理してしまうと、課税仕入に該当しない軽油取引税も課税仕入として処理されてしまうことがあります

            ですので、軽油の場合には軽油取引税に注意しましょう。

             

            消費税

            上記の軽油取引税と同じような注意点ですが、例えば「会費」の処理です。

            同業者団体や法人会などに支払う会費(懇親会費など飲食を伴う会費は除く)は通常課税仕入に該当しません。

            そのため、消費税の処理に注意が必要です

             

            会計ソフトを使用している会社では、通常科目ごとに課税仕入かどうかが設定されていると思います。

            例えば、「諸会費」は課税仕入の対象とせず、「雑費」は課税仕入の対象と設定した場合、「諸会費」で処理すれば問題ありませんが、「雑費」で処理してしまうと自動的に課税仕入となってしまいます。

             

            このような場合は科目に関係なく、その都度消費税の処理の確認が必要です。

             

            仕入と消耗品費

            「消耗品費」に該当する経費を「仕入」として処理しても損益には影響がなく問題ないように思いますが、売上原価率に影響が出てきて、財務分析の際、誤った判断をしてしまう可能性があります

             

            しかし、これは社内だけの問題であり、この他にも問題があります。

            それは、1個当たり10万円以上の消耗品費を仕入として処理した場合です。

            1個当たり10万円以上の消耗品費は申告の際にその旨を記載しなければいけませんが、その記載がなく仕入の中に含まれていた場合、その分が経費として認められません

            (固定資産として減価償却費の計上となります。)

             

            継続性

            同じ取引について、前回はこの勘定科目、今回は違う勘定科目という、その処理の都度勘定科目を変えることは望ましくありません。

            損金として認められないという訳ではありませんが、財務諸表の期間比較性を保つことができなくなってしまいます

             

            継続的に同じ処理をすることで経営分析に役立つ財務諸表を作成することができますので、むやみやたらに処理方法を変えないようにしましょう。

             

             

            ここでお話したのは、あくまでも社内ルールに合わせた場合の注意点です。

            一般的に使用される勘定科目があるものについてはそれに従いましょう。

             

            社外的に分析される場合(例えば銀行の融資判断や税金の特例措置、補助金の該当事業者の判断など)、特定の勘定科目の数字が見られることがあります。

            いい加減な処理をしていたがために、不利になってしまうことがないよう、適正な勘定科目の使用をお勧めします。


            役員報酬改定の注意点

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              個人起業家やフリーランサーの形態で事業を行う人が年々増加しています。

              そんな中、法人として事業を行う人もいるでしょう。

              その場合、自分が代表者(役員)となるケースがほとんどだと思いますが、その際自分の報酬設定には注意が必要です。

               

              税法上、役員報酬は定期同額給与または事前確定届出給与に該当しないものは損金として認められません

              すなわち、毎月の給与を自由に設定することができないのです

              これは、「給与設定を自由に行うことで利益操作につながる」、これを防ぐために役員報酬の月額の変更には規定が設けられているのです。

               

              ■定期同額給与

              定期同額給与とは、その事業年度の毎月の給与支給額が同額であるものを言います。

              そのため、基本的に給与額は翌事業年度まで改定することができません。

               

              ただし、例外的に以下の期中の改定については認められています。

              その事業年度開始から3ヶ月以内に改定される場合

              その役員のやむを得ない事情による場合

              経営状況の著しい悪化その他これに類する事由による減額

               

              ,砲弔い討蓮⇔磴┐3月決算法人で給与の支給日が月末の場合、4月から6月までの改定であれば定期同額給与に該当します。

              ここで気を付けたいのが、「支給日」ではなく「改定の日」です

              つまり、625日に改定されたのであれば、その改定対象期間は626日からとなり、その改定が反映される最初の支給日は630日ではなく731日となり、この731日支給分から改定されるのであれば定期同額給与に該当します。

               

              △砲弔い討蓮代表取締役から平取締役への変更など、その役員の職制上の地位の変更や職務内容の重大な変更などを言います。

               

              による減額は見解が分かれるところですが、次のような場合がの減額に該当するものと思われます。

              ・債務超過による減額

              ・取引先銀行の借入金返済条件変更の協議上役員給与の減額が条件とされた場合

              ・経営状況の悪化から、株主や取引先などの利害関係者の信用を確保するため、改善計画で役員給与の減額が盛り込まれた場合

               

              ただし、役員と株主が同一または親族の場合は、減額せざるを得ない客観的な事由を説明できるようにしておかなくてはいけません。

               

              ■事前確定届出給与

              事前確定届出給与とは、役員に対する支給額を事前に届け出ることです。

              その届け出通りに支給が行われた場合、その支給した額を損金として計上することができます。

               

              <届出期限>

              次のABのうちいずれか早い日(新設法人は設立日以後2ヶ月を経過する日)

              A.株主総会等で決議をした日から1ヶ月を経過する日

                (決議をした日が職務執行開始日以後の場合はその開始する日)

              B.その会計期間開始の日から4ヵ月を経過する日

               

               

              ■まとめ

              これらに該当しない役員給与は、会計上は経費に計上できますが、法人税法上の損金には該当しないため、法人税の課税対象となります。

               

              すなわち、個人では所得税、法人では法人税が課税されるため二重で税金が発生してしまいます

              これほど損なことはありません。

              このようなことにならないよう、役員給与の設定や変更は慎重に行わなければいけません。

               

               

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              「役員貸付金」が税務署や銀行に与える影響とは?

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                資産項目の中に「貸付金」勘定があります。

                内容としては、会社が他の企業や従業員などにお金を貸している項目ですが、この貸付先がその会社の役員名義になっていると、場合によっては不利な状況に追い込まれてしまう可能性があります

                 

                税務署の視点

                役員貸付金は、役員が定期的に会社へ返済し、利息もしっかり払われていればそれほど問題はありません。

                しかし、一定期間動きが無かったり、逆にどんどん増えているようですと、ただ単に会社のお金が役員に流れているだけとなります。

                税務署はこれを「役員への給与(又は賞与)」として見てきます。

                 

                また、利息の支払いが行われていない、または低利率の場合、本来の利息との差額分が役員への給与として扱われることがあります。

                 

                つまり、役員報酬の設定額以上のお金が会社から役員に流れているもの、または役員が会社に支払わなければいけないものを支払っていないなどの経済的利益の支給は、全て役員報酬とみなされることがあるのです

                 

                役員報酬とみなされたものは、その役員個人の所得税や住民税が課税されます。

                一方会社側では、従業員分は給与として損金に計上することができますが、役員分については定期同額給与に該当しない一定のものは給与として損金に計上することができません

                そのため、役員個人と会社の両方に税金が課税されてしまうのです

                 

                銀行の視点

                銀行からの借入がない企業は問題ありませんが、借入がある場合はこの役員貸付金に注意が必要です。

                 

                銀行は、「会社にお金を貸しているのに、そのお金が役員個人に流れている」というように見るでしょう。

                 

                自分が貸す側だったら、その人に貸したのにその貸したお金が第三者に渡っているとなると、その貸した相手を不信に思ってしまうのではないでしょうか。

                 

                それと同じで、銀行も会社に対して不信感を抱くでしょう。

                そうなると追加の融資も難しくなってしまいます

                 

                改ざんが疑われる

                役員貸付金が増えるのは実際の貸付だけではありません。

                どのような原因で増えるのか、下記の例で見ていきましょう。

                 

                1)現金で支払った経費を支払っていないものとする

                これは、銀行からのイメージを良くするため、少しでも数字の良い決算書にしようと、現金払いの経費計上を無かったものにする処理です。

                実際に現金の支出があるわけですから、その分帳面上の現金が実際の残高と合わないため、残高調整として役員貸付金とする。

                 

                2)何らかの原因で現金勘定が膨大となってしまう

                これは、現金出納帳の管理がされていない場合に起こることですが、おそらく個人的に私用したり、何らかの漏れがあると思われます。

                その会社の規模や業種にもよりますが、そんなに多くの現金が手元にあるのは不自然なため、役員貸付金勘定で調整する。

                 

                このようなことで役員貸付金が増加することが考えられます。

                しかし、この増加の理由をはっきりと相手に伝えることは、「私は改ざんしています」と言っているようなものです。

                かと言って、役員貸付金の増加の原因がほかにないため、指摘されれば返答があやふやになってしまい、改ざんが疑われるのです。

                 

                 

                役員貸付金は無いに越したことはありませんが、正当な理由がある場合や、やむを得ず計上に至った場合は、その原因説明と適正な処理をしなければいけません。

                 

                 

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                現金収支と期間損益のズレを調整する「経過勘定」

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                  「経過勘定」とは、継続的に役務(サービス)の提供を受ける場合、または提供する場合、現金の収支と時間の経過に基づいて計算する期間損益のズレを処理する勘定です。

                   

                  これだけの説明ではイマイチピンとこないかもしれませんので、具体例を見ていきましょう。

                   

                  1331日決算法人が2月に3月〜5月分の家賃を払った場合

                     1ヶ月の家賃は5万円とし、15万円支払ったとします。

                   

                  支払ったときには「地代家賃 15万円」と処理をします。

                  現金収支で見ればこれで間違いありませんが、企業会計は期間損益を計算しなければいけません

                  そのため、決算時にはこれを修正する必要があります。

                   

                  期間損益で見た場合、15万円支払ったもののうち、実際に時間が経過しているものは3月分の5万円のみです。

                   

                  そのため、今期の費用となるのは5万円のみとなり、45月の翌期分10万円は前払いとなります。

                   

                  現金で支払った15万円と、期間損益で費用として認識された5万円との差額10万円が「前払費用(または「前払家賃」)」という経過勘定で資産に計上され、同時に費用から控除しなければいけません

                   

                  2)×2331日決算法人が×181日にA社に貸付をしている場合

                      利息の受け取りは以下の通りとします。

                      8月〜1月分は1月末 6万円

                      ・2月〜7月分は7月末 6万円

                   

                  この場合、×18月〜×21月までの受取利息は×21月末に入金があるので計上済みですが、23月分がまだ入金されていません。

                   

                  期間損益で見た場合はこの23月分の2万円を「未収収益(または未収利息)」という経過勘定で資産に計上するとともに収益に計上しなければいけません

                   

                  ×33月決算時でも同じ処理が必要になりますが、×23月決算時に計上した未収収益は時間が経過していますので、未収収益を消す処理も必要になります

                   

                  <翌期の受取利息の計上額>

                   7月入金分+1月入金分−×23月決算時の未収収益+×33月決算時の未収収益

                   =6万円+6万円−2万円+2万円

                   =12万円

                  となります。

                   

                  上記の例では、経過勘定を使用してもしなくても受取利息は12万円となりますが、定期的に返済がある場合はその月によって利息の額が変わりますので、経過勘定の計上は必要となります。

                   

                   

                  ここでは「前払費用」と「未収収益」の資産項目についてお話しましたが、「未払費用」「前受収益」のような負債項目についても同じような処理が必要です。

                   

                  また、今回は決算時での処理を例に挙げましたが、毎月この処理を行うことで月々の損益の比較ができますので、必要に応じて決算時のみとするのか毎月行うのか選択してください。


                  受取手形の機能と危険性

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                    前回お話した「売掛金」などの売上債権の中に「受取手形」があります。

                     

                    売掛金は、売上先との約束により代金を後から回収するものですが、受取手形は法的にその受取が約束されたもので、売掛金と比べ権利がより強固になったものです。

                     

                    小切手との違い

                    受取手形と同じ性格を持つものに「小切手」があります。

                    受取手形には満期日が記載されていますが、先日付小切手を除く小切手にはその記載がありません。

                    そのため、小切手はいつでも銀行で現金化することができ、処理上「現金」として扱う企業もあります。

                     

                    一方受取手形は、基本的に満期にならないと現金化することができません

                    そのため、売上の決済手段として手形決済を安易に承諾すると資金繰りに苦労してしまうこともあります。

                     

                    手形の割引

                    受取手形は基本、満期日まで現金化できないとお話しましたが、例外的に換金することができます。

                    その方法が「手形割引」です。

                     

                    手形割引とは、満期前に銀行や業者に手形を買い取ってもらうことです。

                    その際、期日前に現金化することになりますので、満期日までの金利の支払いが発生することを忘れてはいけません。

                     

                    裏書手形

                    裏書手形とは、手形の受取人が自社の支払いのためにその受取手形を第三者に譲渡することをいいます。

                     

                    手形の裏側に譲渡人と譲受人の名前を記入することから「裏書手形」と呼ばれていますが、第三者に譲渡した時点で支払義務がゼロになるわけではありません。

                    手形の振出人が不渡りとなれば、その支払義務は裏書人が負うことになります

                     

                    不渡り

                    不渡りとは、一般的に「口座の資金が足りず、期日に決済されない」ことをいいます。

                     

                    振り出した手形が不渡りになると「倒産する」と思う方もいるでしょう。

                    しかし、実際は「不渡り=倒産」とはなりません。

                    具体的には6ヵ月以内に二度不渡りを出すと当座取引停止処分」となります。

                     

                    当座取引が停止されるとどのような不都合があるのでしょうか。

                    当座取引、つまり「当座預金」の取引が停止となりますので、手形や小切手の振出ができなくなります

                    そうなると、現金取引や掛取引のみになってしまい、今まで手形を振り出していたところは資金繰りにかなり苦労するでしょう。

                    そのため、事業継続も危うくなり「倒産」に追い込まれるケースが多く「不渡り=倒産」というイメージが強くなるのでしょう。

                     

                    手形の受取人側は、代金回収の不能は避けたいところですが、これ以上被害を大きくさせないよう対応しなければいけません。

                    一度目の不渡りの時点で取立銀行からその旨の連絡が来るでしょう。

                    その際、不渡り先の財政状態の把握と現時点での受注分の納品をやめるのかどうかを判断しなければいけません。

                    二度目の不渡りを出されればかなり厳しい状況になるからです。

                     

                     

                    売掛金の滞納は、支払先が銀行の協力を得て回収できる可能性はありますが、手形の不渡りは銀行からの協力を得るのは難しいでしょう。

                     

                    そのため、取引契約時にはその代金回収方法を明確にしておかなければいけません。

                     

                     

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                    現金出納帳の必要性

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                      以前、「青色申告」についてお話しましたが、この青色申告では帳簿の作成が必要となり、その一つに「現金出納帳」があります。

                       

                      この現金出納帳は現金の出入りを記録するものであり、一番基本となる帳簿ではないかと思います。

                       

                      今回はこの「現金出納帳」についてお話します。

                       

                      ■現金出納帳の必要性

                      正しい経営状態を把握するためには現預金の動きを正確に管理しなければいけません

                       

                      預金の動きは全て通帳に印字されるため、特に別で管理する必要はありませんが、現金についてはそうはいきません。

                       

                      「預金の管理=通帳」のように、現金についても管理する帳簿が必要なのです。

                      その必要となる帳簿が現金出納帳です。

                       

                      ■記帳方法

                      現金出納帳は特に規定の書式があるわけではなく、その記帳方法も何通りかあります。

                       

                      手書きで記帳しているもの、エクセルで記帳しているもの、会計ソフトに直接入力しているものなど、その企業によって記帳方法は様々です。

                       

                      理想は手書きでの記帳です。

                      理由は、エクセルや会計ソフトは過去の訂正が簡単にできてしまうからです。

                       

                      「それならば手書きではないほうがいいのでは?」と思われるかもしれませんが、エクセルや会計ソフトのような訂正が安易な記帳方法では「改ざんしているのでは?」と税務署から思われる可能性があるからです。

                       

                      その点、手書きのものは改ざんの可能性が極めて低いと判断され、正当な処理をしていると思われるのです。

                      (あくまでも個人的な意見です)

                       

                      ■必要項目

                      現金出納帳に規定の書式がないと言いましたが、ただ、最低限記入が必要な項目があります。

                       

                      それは、「日付」「取引先」「取引内容」「入金金額(支払金額)」「残高」です。

                       

                      これらの項目が網羅されていれば現金出納帳としての役割を果たすことができるでしょう。

                       

                      更に言えば、記帳元となった「伝票名・伝票ナンバー」や「科目名」の項目があるのが理想です。

                       

                      ■残高チェック

                      現金出納帳は記帳するだけでなく、当然実際の残高と合わせていかなくてはいけません

                       

                      中にはこの残高チェックを怠るところもありますが、それでは現金出納帳としての機能を果たしません。

                       

                      残高が合わないということは、計算ミスでなければ、記帳した内容と実際の現金の動きが合っていないということになります。

                      これでは正確な経営状態の把握ができなくなってしまい、正しい申告もできません。

                       

                      管理が厳しい企業では、残高が1円でも合わなければとことん原因を追究します。

                      そこに時間かけるのはどうかという意見もあるかもしれませんが、それほど重要なことなのです。

                       

                      税務調査でも現金出納帳と実際の残高を確認されることはよくあります。

                      つじつまが合わないと「改ざんしているな」という前提で調査され、立場的に劣勢に立たされる可能性も否定できません。

                       

                       

                      このように、現金出納帳は帳簿の基本であり、更に「事業活動の基本」と言っても過言ではありません。

                      今まで現金出納帳の記帳をされていなかった方は、まずは「メモ程度」で習慣付けてみてはいかがでしょうか。

                       

                       

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